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今こそ問われる政治の質 - 議会が果たすべき責任

 新しい年に変わり2月もすでに中旬。早いものである。昨年は政治倫理審査会の問題に、まる一年を費やした。このことに市民の中から、時間の浪費である、もっと前向きな政策議論をすべきだ、と言った苦言が議会に向けられている。もちろん議会である以上そのとおりである。

 まともな議論が出来ない程に倫理観に隔たりがあり、次から次へと不適切な発言がくり返されるに至り、議員として不適格として辞職勧告を議決した訳だが、2か月近く経った現在も辞職は実現していない。議会は、法や条例に基づき、民主的な手続きを踏んで進めていくことが求められていて、これを厳格に行うと一年を要するというのが現実である。

 このようなことが、最近、国会議員、県会議員、市町議会議員 また、町長、市長、知事に至るまで起きていることはなんとしたことか。思うに、思慮が浅く幼稚な人でも政治の世界に入りやすくなって来たと言う風潮が、世の中に蔓延してきているのではないだろうか。何をしたいという目的もなく、ただ選挙に勝ってその立場に立ちたいという目的だけでその地位を得た人が、我が議会にも少なからず見受けられる。タブレットを弄んで議会ごっこをしている議員は、市のためにはならない。

 我々は、謙虚に、一歩一歩問題の解決に向かって進んでいくしかない。市民の皆様には、今しばらく見守って頂くことを、切にお願いする次第である。

(森下恒夫)

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行政の理想と現実

 静岡県知事の新入職員を前にしての不適切な訓示が問題となり、辞任へと発展した。この事自体は当然のことと考えるが、実は私は、かつて一般質問で川勝知事の静岡県政での手法を取り上げ、朝来市でも採用すべきと申しあげたことがある。それは、「業務の棚卸し」と呼ばれていた手法で、膨大な業務を定期的に精査し改善するもので、極めて合理的で優れた手法である。これを私が言ったからとは思っていないが、我が市では現在、「業務マネジメントシート」により、担当課自ら予算の執行管理を行っている(最近ほとんど機能していないが)。

 それはともかく、発言は明らかな差別発言で容認できないが、冒頭部分の「行政職員はシンクタンクたれ」と言われたことはその通りと思う。役所には膨大な情報が集まる。それを分析し、その中から新たな政策を導き出すことが行政職員の仕事である。どんな仕事でも「問題にして解決する」人材が求められている。

 最近の川勝知事に関する報道を見るにつけ、元大学教授で有能な方が何故このようなことになるのか不思議である。県民に人気が有り、長く知事という立場にいると見えなくなるものがあると言うことか。「権腐(不)十年」は、細川護煕元熊本県知事(後に総理大臣)が知事を辞職された時に述べられた格言であるが、正に権力は魔物と言うことか。

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崩壊と再建

 2023年12月22日は、朝来市議会にとって記念すべき日となった。

 本年8月3日に第1回政治倫理審査会が開かれて、以後10月24日までの計6回の審査会で問われるべきは、審査対象議員の倫理違反のはずであった。
 ところが、一人のモンスターを委員に入れたことにより、本来あるべき審査会の形が初日から破壊され、委員長がそれを異状と考えないものだから、事務局を含めて誰も止められない状況が最後まで続いた。
 そして、導き出された結論は、モンスターに乗っ取られた最大会派の数の論理で、間違った結論となってしまった。当然、委員としての私の責任も重く、忸怩たる思いが残る。本当は、問われるべきは議員としての資質であったと、今となっては思う。

 本日の議会運営委員会で、再審査が行われることとなった。
 最大会派の抵抗は強いものがあったが、モンスターは議会運営委員ではなく、従って後ろ盾がなく、良識ある委員の説得で鉾を納めざるを得なくなった。
 我が会派の2名の委員と、自由倶楽部の委員を合わせた3名の
委員の、並々ならぬ尽力に敬意を表する次第である。
 又、参考人として出席頂いた2名の職員が、正しいことをきちんと証言頂いたことに対しても、敬意と感謝を申し上げたい。
 更に、議会運営委員長は公平に議事を進められ、妥当な結論を導き出された。感謝に堪えない。

 これで、朝来市議会の正常化に向けた扉は開いた。一日も早く完全正常化を成し遂げ、今回のことで失われた市民の信頼を取り戻すべく、引き続き協力体制の維持、拡大に務め、議員活動を充実させるべく頑張りましょう。

森下恒夫

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所信表明

令和5年10月31日に行われた朝来市議会議長立候補者所信表明会における、朝来市創生の会、森下恒夫議員の所信表明の全文です。

所信表明

「この度の、議長選挙に当たり、私の所信を述べさせて頂きます。

私は、現在の朝来市議会は、かつてない程に異常な状態にあると思っています。長年かけて先輩方により築かれてきた議会秩序がこの二年で様変わりしてしまいました。

議場での生野庁舎整備事業、全天候型運動施設整備の議案に対する、議事を中断しての混乱や、委員会室での大声、身勝手な言動、振る舞いが横行しています。議員の職員に対するハラスメント防止に関する当局からの申し入れも有りました。議会人として当然持つべき矜持がないように感じています。

言うまでもなく、議会秩序を保つのは議長の責務です。どなたがやられようと大変な仕事です。かかる状況の中で火中の栗を拾うようなことになる立候補に躊躇致しましたが、今の状況だからこそ立つべきとの強い勧めがあり、立候補を決意致しました。皆様それぞれ議会活動に対する思いを持ち活動されていると思いますが、任期の半分が過ぎ、折り返し点の今、改めて自分は何の為に議員になったのか、お考え頂く機会として頂ければ幸に思います。

朝来市の人口は毎年400人減少し2年後には27,000人程と推計されています。人口減少によりもたらされる様々な問題に、真剣に取組むことが市民から求められています。行政は行財政改革が喫緊の課題ですが、我々議員には人口減少に応じた定数削減、あるいは市長選挙と議会選挙の同日選挙が以前より市民の間で強く求められています。これらを中心とする議会改革を、市民の声に耳を傾け実現しなければなりません。

私は、議長に選任頂きましたらまず議会秩序を正常化し、そして市民に信頼される議会にする為、議会改革を推進致します。朝来市の将来を展望あるものにする為に、会派の枠を乗り越えて、熟議し共に協力する議会を目指します。賛同頂ける心ある議員諸氏の協力を切にお願い申し上げ所信表明と致します。どうかよろしくお願い致します。」

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近頃議会に流行るもの

 近頃議会に流行るもの。ひとりよがり、我儘、思いあがり。

 これらは、幼児性、また社会性の欠如からくるものと思われる。選挙で選ばれた議員としての自覚も矜持も無い振る舞いには困ったものだ。

 特効薬はおそらく無いであろう。そこで、なにかヒントが得られないかとタイトルに目が止まり、購入したのが「かの本」である。いくつかヒントは得られたものの、いずれも対処療法で根本的解決に繋がるものでは無いように思う。

 結局のところ、人の本質と事の本質を見抜く力を持つ良識ある議員が多数を占めるしか無いという事になる。となると、選挙で投票する市民の選択ということになるが、市民には表面的なことしか分からない。はてさてどうしたものか?

 こうしている間にも人口は減少し、少子高齢化への対策に負担は増してゆく。馬鹿げたことにかまけている暇はない。朝来市の存続をこそ激論すべき時だ。

(「かの本」の書名は敢えて伏せます)

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第11回臨時会

 6月1日(木)に開催された臨時会において、任期満了となる千歳誠一郎教育長に代わり、新たに小倉畑祐貴氏が教育長に選任されました。

 小倉畑新教育長は、直前まで大蔵小学校長の任を担っておられましたが、これまで教育指導、教育行政の両面で多くの経験を積んでおられます。本市の未来を支える人材の育成を充実、推進いただけるものと大いに期待します。

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コウノトリ

我が村にコウノトリがやって来るようになって今日で4日目。昨日は、近所の田で一日中餌取り。今日も来るかなと朝から待っていると、まずは電信柱にとまって村を偵察。そういえば、昨日の夕方は仲間を呼び寄せ4羽で餌を食べながら、クラッタリングの音が聞こえていたのでカップル誕生かな。巣作りに適した場所を探しているのかも。定着してくれると良いが。
~令和5年5月1日 和田山町岡にて~

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3月定例会を終えて

 藤岡市長の目玉政策の全天候運動場整備と昨年度予算で承認された生野庁舎建設に係る予算にストップがかかった。このことは、藤岡市政にNOと言ったも同然であると思う。

 しかしながら、この度の本会議での発議するに当たっての長い休憩をとってのドタバタ劇を目にすると、とても覚悟を持って周到に準備したものとは思えない。提案理由や賛成討論からは覚悟や責任の自覚が微塵も感じられない。自分達の思い描いたことと少し違うので駄々をこねたに過ぎないように思う。

 今回二つの発議をされた議員はいずれも所管の委員会の所属の議員であり、委員会での審査が十分であったのか疑問が残る。朝来市議会は「委員会主義」を採用しており、本会議では委員長報告に対して委員会所属以外の議員から審査の内容について質問するのが通常であり、委員会に属する議員が審査内容に疑義を唱えるのは自らの職務怠慢と言えないだろうか。

 全天候型運動施設については、候補地の整備計画策定段階であるので影響は少ないと思われるが、生野庁舎については実施設計の契約を終えており、基本構造の変更をする場合新たに設計をやり直す必要が生じ費用が発生することになる。このことをふまえた上での発議であったのか疑問が残る。又、今日までに当局による地元市民との協議は十分なされ、市民理解は得られていると聞く。この点でも発議は民意を受けたものなのか疑問がある。今後の動向を注意深く見守る必要がある。

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農村へ帰れといいし友ありて(立松和平)

 令和4年11月26日、芸術文化専門職大学にて、神戸女学院内田樹名誉教授による講演会に参加した。テーマは「人口減少社会のシナリオと地方からの文化発信」である。

 内田教授によると、今から78年後即ち2100年の日本の人口は最大でも6,700万人、最少で3,500万人という推計があるとのことで、人口減少により益々東京一極集中が進み、地方は野生が繁殖し、あらゆる生活環境が失われると話された。

 朝来市に置き換えて考えれば、人口が半分になると企業活動も商業も行政サービスも成り立たなくなり、従って市民生活が出来なくなることは容易に想像できる。78年後は遥か彼方であるが人口減少は日々進行している。あいも変わらず「幸せが循環するまち」などとお題目を唱えている場合ではない。すでに循環しなくなっている現実を直視しなくてはならない。総合計画の根本にある「ウエルビーイング」は人口減少への取り組みを放棄し、市民一人一人で幸せを追求しなさいと言っているように私には聞こえる。

 内田教授の講演の締めくくりは、東京一極集中をなんとしてもくい止めなければならない。その為には地方からの発信が重要だということであった。

 我々は今一度人口減少問題に正面から取り組み、課題解決に向け内外に発信する必要がある。その一歩として、東京直下地震が30年以内に発生する確率は70%と言われて久しいが明日かも知れない。我々が今発信すべきは子供や孫を東京に出さない、既に東京に出ているのであれば但馬へ帰って来いと薦めることではないだろうか。農村回帰宣言を行っている大分県竹田市のキャッチフレーズは立松和平氏の「農村へ帰れといいし友ありて」であったことを思い出した。地方の衰退は地方自らが招いたことを思い起こす必要があると強く思う次第である。

森下恒夫

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本との出会い、人との出会い

 久しぶりに400ページとかなり長い本を読了した。
タイトルは「白洲次郎 占領を背負った男」である。

 白洲次郎は、明治35年に兵庫県に生まれ、神戸一中を卒業後ケンブリッジ大学に留学。戦前、近衛文麿、吉田茂の智遇を得て、以後吉田茂の側近として日本国憲法の制定、通商産業省の創設等日本の早期独立と経済の復興に“歴史の黒子”として多大な功績を挙げた人物である。GHQであれ日本の政治家であれ臆することなく自分の信念を貫いた生き方は、日本人にはめずらしく英国流のダンディズムそのものである。久々に味わった読後感であった。

 最近、山東町に「本は人生のおやつです!!」と言うユニークな店名の本屋さんが大阪から移住されて頑張っておられるが、まさに人生のおやつであり肥やしであると言える本に出会えて幸せである。ちなみにこの本は私の人生の師と言える方の家でたまたま目に入り借りてきたものである。師匠にも感謝である。 

森下恒夫