カテゴリー
コラム

本との出会い、人との出会い

 久しぶりに400ページとかなり長い本を読了した。
タイトルは「白洲次郎 占領を背負った男」である。

 白洲次郎は、明治35年に兵庫県に生まれ、神戸一中を卒業後ケンブリッジ大学に留学。戦前、近衛文麿、吉田茂の智遇を得て、以後吉田茂の側近として日本国憲法の制定、通商産業省の創設等日本の早期独立と経済の復興に“歴史の黒子”として多大な功績を挙げた人物である。GHQであれ日本の政治家であれ臆することなく自分の信念を貫いた生き方は、日本人にはめずらしく英国流のダンディズムそのものである。久々に味わった読後感であった。

 最近、山東町に「本は人生のおやつです!!」と言うユニークな店名の本屋さんが大阪から移住されて頑張っておられるが、まさに人生のおやつであり肥やしであると言える本に出会えて幸せである。ちなみにこの本は私の人生の師と言える方の家でたまたま目に入り借りてきたものである。師匠にも感謝である。 

森下恒夫